10月下旬に日本肥満学会が神戸で開催されました。
神戸は私の所属する学会もいままで何回か開催されているのですが、
なかなか訪れる機会がなく、今回はじめて行くことができました。
三宮でポートライナーに乗ろうとしたら10代女子の群れ群れ群れ…
なんとその日は『関ジャニ∞』のコンサートが開催されていたのです。
それも肥満学会が開催される会場と同じ駅のコンサート会場だったのです。
切符を買うのも一苦労。ポートライナーに乗っても元気一杯の女の子たちとお堅い雰囲気の人たちと、
まったくカラーの違う人種(?)が混在していました。
なにせ彼女たちは大好きなアイドルのコンサートに行くわけですから、テンションもアップアップ!
駅を降り改札を出てから色とりどりの応援グッズを持つ女の子の集団が右へ、
ダークなスーツ姿の学会参加者が左へと分かれていったのです。
私は活気ある彼女たちの波に飲まれたいと思いつつも、
ダークなグループに吸い込まれていったのでした。
では本題の学会報告です。
昨年、本学会でグレープフルーツの匂いによるダイエット効果を発表した
大阪大学の永井克也先生が、今回もご講演なさっていました。
昨年は、いろいろなマスコミにも取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思います。
しかし「毎日、グレープフルーツの匂いを嗅いでいるけどぜんぜん痩せない・・・。」なんて
嘆いてブログを書いている方を拝見しました。
残念!それは正しい知識が得られていないのですね。
この匂いによるダイエット効果とはいかなるものか・・・。
グレープフルーツの匂いに、ダイエット効果があるのではないかと以前から言われていました。
そこで永井先生の研究チームはラットを用いてその他の匂いの刺激や食欲抑制効果、
体重変化などを検討されました。
その結果、
『グレープフルーツ精油の匂い刺激は交感神経活動を促進し、副交感神経活動を抑制した。
逆にラベンダー精油の匂いは交感神経活動を抑制し、副交感神経活動を促進した。』
さらに
『週3回15分間、グレープフルーツの匂いを嗅がせたラットは、
実験開始から2~3週間後から摂取量が減少した。
一方、ラベンダーの匂いを嗅がせたラットは実験開始後から摂取量および体重の増加が
認められた。』
これはどういうことかというと、
交感神経の興奮をさせるグレープフルーツ精油の匂い刺激は脂肪の分解、熱産生(消費)、
アドレナリン(興奮した状態を作るホルモン)の分泌をそれぞれ促進。
胃を支配する副交感神経を抑制し消化機能を低下させ食欲を抑制します。
それにより肥満の抑制や体重減少を引き起こす可能性があるのです。
一方、ラベンダーの匂い刺激は、グレープフルーツとは逆の働きをする可能性があるとういこと。
つまり食欲が増すということです。
さて「毎日嗅いでいるけど効果がない」と言う件ですが、
実験の結果から毎日の刺激は食欲および体重の変化に影響が与えられなかったとのこと。
先生は2~3日おきがよいとおっしゃっていました。
さらにグレープフルーツを食べてしまうと腸管刺激が加えられるので、
これも効果が落ちてしまうそうです。
匂いで痩せるとはなんともうれしい話ですが、上記の実験はラットであるということ。
人間にも同じような効果が期待はできますが、
だからといって何キロもどんどん痩せていくということではないのです。
日常生活のウィークポイントを改善していく中で、この匂い刺激を加えてみると
さらなる効果が期待できるのではないでしょうか。

