肥満とは、脂肪組織が過剰に蓄積した状態をいいます。肥満になるとさまざまな病気を引き起こしやすいと言われています。例えば、病気を発症する率が最も少ないBMI22の人に比べ、BMI25になると血中の中性脂肪が高くなったり、善玉コレステロールといわれるHDLコレステロールが低くなったりする危険度が約2倍になるのです。また、BMI27になると高血圧を発症する危険度が2倍以上、BMI28で糖尿病が2倍以上、BMI30になると高コレステロール血症の危険度が約2倍に上昇することが報告されています。(平成10年度厚生科学健康科学総合研究研究事業「日本人のBMIに関する研究」より)
しかし、これは統計的な数字であって、個人個人でみていくと肥満が軽度であっても病気を発症する人もいれば、高度であってもなんともない人もいるのです。つまり、肥満は病的なものとそうでないものがあるのです。
単なる「肥満」と区別して、治療として減量が必要な場合を「肥満症」と言います。この肥満症を診断する基準をフローチャートで示しました。
BMIにて肥満と判定され肥満に伴う健康障害を発症している人はもちろん、発症していない人でも内臓の周りに脂肪が多く溜まっていると将来、病気を発症することが強く予測されるので「肥満症」と診断されるのです。
内臓脂肪の過剰な蓄積は高血糖や高脂血症、高血圧などと深く結びついています。また、これらの症状をあわせ持つことにより動脈硬化のリスクを高めます。
(メタボリックシンドローム)
この内臓脂肪が多く溜まっているかを判断するには、まずウエスト(おへその位置の腹囲)を測ってみることです。女性は90cm以上であれば内臓脂肪型肥満である可能性が高くなります。最近は内臓脂肪の状態をチェックする体脂肪計もあります。
また、普段はいていたスカートやパンツのウエストがきつくなった。ベルトの穴が増えたといったことがあれば、内臓脂肪が増えている可能性があります。ちょっとしたサインを見逃さないようにしましょう。
内臓脂肪はつきやすく減りやすいといった特徴があります。少しの減量でも内臓脂肪は減らすことができます。肥満者が標準体重(BMI22)までいきなり下げなくても、5%程度減量するだけで違ってくるのです。例えば80kg体重のある人ならまず4kg程度減らすということです。
これからは体重や体脂肪率のみ測るのではなく、ウエストも定期的に測定することをお薦めします。

